タイガーマスク基金 インタビュー

タイガーマスク基金 インタビュー#10
自らの体験から、虐待を減らしたいという思いで、虐待防止活動を続ける

虐待を乗り越えたからこそ、伝えていくことが私の使命

 

日々虐待の報道があります。私の場合、夫や義父母などの周囲の支えがなく1人で子育てしていたら、虐待していたかもと思いました。


何か伝えていかなくてはという思いにかられました。小学生のころから文章を書くのが好きだったので、本を書こうと思ったのがきっかけです。2006年に『虐待生活~私が自由を手に入れるまで~』(文芸社・現在は絶版)を出版しました。活字離れした人にも伝えたいと思い、虐待防止ソングを作り、音楽活動を開始しました。虐待防止ソングを歌う中で、10分程度の講演をするようになると、そこから講演のオファーをいただくようになったので、2009年から講演活動をスタートしました。

 

2012年12月25日にNPO法人虐待問題研究所を立ち上げ、仲間と共に、児童虐待を始め、ストーカー、老人虐待、DVなど、さまざまな虐待問題の解決に取り組んでいます。心理学も学び、心理カウンセラーとして、お母さんがストレスをためないで子育てできるようにというサポートも行っています。

 

私は地獄のような虐待を受けてきましたが、持ちこたえ、乗り越えることができた。虐待がなくなる世の中になるようにという現在の活動をするために、私は産まれてきた、私の使命だと思っています。

 

 

わが家の子育てと、活動のこれから

パパは叱る役で、私はフォローする役になっています。子どもに対してイライラすることは、ほとんどありません。子どもに言い過ぎたら「言い過ぎた、ごめんね」と伝えています。これ以上になると叩きそう…となれば、違う部屋に移動するなど、自分自身の気持ちをコントロールしています。


第1子は低出生体重児だったので、無事に産まれてきてくれたと言うことが本当にうれしかった。よく寝てくれて、育てやすかったです。

 

妊娠中、産婦人科の先生に「いい妊娠生活を送ることができると、子育ても楽になる」と言われました。私の場合、パパにも、義父母にも温かく支えられて、妊娠生活を送ることができたことが、本当によかったんだと思います。

 

現在、子どもたちは小6、小4、小1になりました。仕事も忙しくなってきましたが、子どもたちの生活を優先して、活動しています。

 

子育てをしていて、絶対にイライラしないと言うことはありません。でも、いかにストレスを溜めないか、どう発散するかということを知っていることがとても大切です。虐待防止は、子育ての前の段階が大事だと思っています。学生や若者にも、広く伝えていきたいです。

 

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