タイガーマスク基金9月の勉強会では、少年院でのご勤務の経験がある高知大学教育学部准教授 加藤誠之さんを講師にお招きし、児童自立支援施設と少年院の歴史をたどりつつ、当事者の子どもたちに対してどのような支援を行うべきかを皆さんとご一緒に考えたいと思います。
我が国の非行少年に関する施設内処遇は明治期の懲治制度に遡ります。その後、我が国では明治中期に適切な監護を欠く子どもたちの非行化が社会問題化し、民間の宗教関係者によって「感化院」が設立されました。今日の「児童自立支援施設」は感化院の後身ですが、感化院はかつて内務省の所管する福祉施設であり、①裁判所の決定を経ずに子どもの身柄を事実上拘束する、②逃走をたいしたことと思わない風潮があるなどの問題を有していました。そのため,司法関係者は司法的色彩の強い少年法とその付属法である「矯正院法」を構想。内務省官僚と感化法制関係者の猛烈な反対を押し切って「少年法・矯正院法」は大正時代に成立し、昭和23年の大改正を経て、今日の少年法・少年院法に至っています。
「矯正なのか、福祉なのか?」こうした感化院の歴史や少年院の現状と課題を学び、社会的養護で暮らす子どもたちへの早期支援や、地域社会において私たち一人ひとりができることを考えたいと思いす。どなたでも、ご参加いただけます。お誘い合わせの上、お申し込みください!
日時 | 2014年9月12日(金)19:00~21:00(18:45受付開始) |
会場 | 文京シビックホール3階会議室1(文京区春日1-16-21) |
交通 | 東京メトロ南北線・丸の内線「後楽園駅」徒歩1分 都営地下鉄三田線・大江戸線「春日駅」徒歩1分 都営バス「春日駅前」徒歩0分 JR総武線「水道橋駅」徒歩8分 |
参加費 | 500円(資料代として) |
定員 | 先着60名 |
講師 | 加藤 誠之さん(高知大学教育学部 准教授) 神奈川県生まれ。東京大学教育学部卒で法務省へ。法務省では多摩少年院、東京矯正管区第三部医療分類課、北海道地方更生保護委員会、札幌保護観察所、神奈川医療少年院、関東医療少年院で勤務。現在、高知大学では「生徒指導論」を担当。 |
お問い合わせ | NPO法人タイガーマスク基金 事務局 TEL:03-5842-1347(土日祝日を除く10時~17時) Email:info@tigermask-fund.jp |