このたび初代・代表理事 安藤哲也からバトンタッチし、代表理事をさせていただくことになりました髙祖常子と申します。
社会的養護とは、保護者のない児童や、保護者に監護させることが適当でない児童を、公的責任で社会的に養育し、保護するとともに、養育に大きな困難を抱える家庭への支援を行うことです。社会的養護は、「こどもの最善の利益のために」と「社会全体でこどもを育む」を理念として行われています。(こども家庭庁HPより)
私自身、子どもへの虐待をなくしたいという想いを中心に10年以上にわたって活動してきました。2018年には東京都目黒区で5歳の女の子の、2019年には千葉県野田市で10歳の女の子がひどい虐待死が起こり、署名活動なども行わせていただきました。皆さまのご協力もあり、2020年には「体罰禁止の法制化」がスタートしました。
体罰禁止の法改正と「こども家庭庁」創設の意義
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/7a6ea1101327e64af1c05750f5832958a0fcbcb6
ただ、皆さまもご承知の通り、虐待はなかなか減っていません。出生数が毎年減り続ける中、児童相談所「虐待相談」対応件数が増え続けているのが現状です。
https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/a176de99-390e-4065-a7fb-fe569ab2450c/12d7a89f/20230401_policies_jidougyakutai_19.pdf
社会的養護の中で育てられている子どもたちは約4万2千人で、その数は減っていません。様々な事情で家族と離れて育つ子どもたちの中には、親元に置いておくと危険があるということで保護されるケースもあります。虐待を受けた子どもらを預かる児童相談所の一時保護所は地域によって満杯になっているとも聞いています。
タイガーマスク基金は児童養護施設などの社会的養護の下で暮らす&巣立つ子ども・若者への支援を行うとともに、子ども虐待がない社会を目指して啓発活動も行っています。どこに生まれても、どこで育っても、子どもたち一人一人が尊重され、将来の夢を描いていかれるよう、応援し続けていきたいと思っています。ぜひ皆さまのお力をお貸しください。
2024年3月1日
NPO法人タイガーマスク基金
代表理事 髙祖常子
代表プロフィール
髙祖 常子(こうそ・ときこ)
資格は保育士、幼稚園教諭2種、心理学検定1級、キャリアコンサルタント(国家資格)、子どもアドボケイト(子どもアドボカシーをすすめる会TOKYO)ほか。Yahoo!ニュース エキスパート、WEBサイト「こそだて」編集長。リクルートで編集にたずさわったのち、全国13万部発行の「育児情報誌miku」編集長として14年間活躍。「体罰等によらない子育ての推進に関する検討会」(厚生労働省2019年度)、「幼児期までの子どもの育ち部会」委員(こども家庭庁2023年~)ほか、国や行政の委員を歴任。編集、執筆、全国で講演を行っている。著書は『感情的にならない子育て』(かんき出版)ほか。3児の母。
髙祖常子オフィシャルサイト
https://www.tokiko-koso.com