事業報告

■平成24年度給付事業の報告

平成24年度に、全国の皆様からご寄付いただいた金額のうち、520万円を、タイガーマスク基金を通じて下記の通り寄付させていただきましたので報告いたします。皆さまのあたたかい御支援に心から感謝申し上げます。

 


<個人>

児童養護施設から平成25年4月に四年制大学に進学が決定した学生30名に各10万円ずつ(総額300万円)を返済不要の進学支援金として給付させていただきました。


<団体>

タイガーマスク基金理事と外部審査員(※)を交えた選考会の結果、平成24年度の給付事業として下記6団体に総額220万円を給付させていただきました。

 

特定非営利活動法人 誠心会「新冠こたにがわ学園」(北海道)

身寄りのないことや虐待を受けたことにより、児童養護施設等で生活してきた子どもが義務教育を終了し施設を退所した後や親子関係の様々な問題から家庭で生活できなくなってしまった子どもの社会的生活の自立の促進を図るための自立援助ホームを運営。冬は最低気温が-20度を下回る厳しい寒さですが、自立援助ホームは採暖費用の助成がなく、職員が自腹で灯油代をまかなっています。昨年の冬、水道管凍結のため、浴室器具や消火栓設備が破損したため、タイガーマスク基金からの支援でこれらを修理し、子どもたちが安心して生活できる環境を整えることができ、ただただ感謝しております。心より御礼申し上げます。

 

特定非営利活動法人ブリッジフォースマイル「奨学金プログラムカナエール」(東京)

カナエールは、児童養護施設を退所した後、大学等へ進学する若者を卒業までサポートするプログラム。タイガーマスク基金からの支援は、『カナエールスピーチコンテスト』の開催に役立てられ、出場者である子どもたちが、応援者を前に自分の夢、進学への想いを語りました。社会全体で若者たちを見守る仕組みが拡がるよう願っています。

 

社会福祉法人 青少年福祉センター「成人式プロジェクト」(東京)

施設を巣立つ子どもたちは成人を祝ってくれる親がいないケースがほとんどであり、施設に保護されたことで、幼少期から引っ越しの回数も多く、地元と呼べる場所がありません。また、18歳で施設を出た後は、問題を抱えても自分からは誰かに相談できない児童も多く、成人式という目的をつくり電話連絡や面会を行うことにより、子どもたちの現状を把握しアフターケアを行いながら、人生の節目である成人式を祝ってあげたいと考えます。ご理解とご支援を賜り厚く御礼申し上げます。

 

特定非営利活動法人青少年の自立を支える奈良の会「自立援助ホームあらんの家」

奈良県で初めての自立援助ホームの立ち上げを支援。開設のために民家を賃借してリフォームを行い、帰る家庭のない子どもたちが安心して暮らせる場所として快適な第二の家にしたいと考えていますが、運営資金も潤沢とは言えず、タイガーマスク基金からの助成はとてもありがたく、気持ちの上でも大いに支えられます。ご支援は、エアコン等を購入させていただき、子どもたちが快適に過ごせるよう役立たせていただきます。

 

特定非営利活動法人 子どもデザイン教室(大阪)

親と暮らせない子どもたちの学習・学資・養育を支援するデザイン教室。タイガーマスク基金の支援により、里親委託の子どもたちと絵本を作成し、その過程で子どもたちの可能性や将来に向かって生きる力を発掘します。皆様のご支援に感謝いたします。

 

特定非営利活動法人ホザナ・ハウス(兵庫)

児童養護施設においては、18才まででサポートが無くなり、いきなり自立を迫られます。自力も貯蓄も無い子どもたちが一人で生きて行くのは困難が伴い、犯罪に巻き込まれるケースもあり、行き場のない子どもたちに居場所と食事を提供し、愛を持って寄り添うことにより傷を癒し、自立を促し、少年たちの幸せと、将来起こりうる犯罪と被害者を減少させ明るい社会づくりを目的としています。タイガーマスク基金からの支援は、1人でも多くの子どもたちを受け入れるための移転と、ハウスの家賃として役立てられます。ご支援に感謝いたします。

 

※選考会メンバーのご紹介
高森 篤子 氏(漫画タイガーマスク原作者故・梶原一騎夫人)
草間 吉夫 氏(高萩市市長)
武藤 素明 氏(社会福祉法人二葉保育園常務理事)
小崎 恭弘 氏(神戸常磐大学短期大学部幼児教育学科准教授)
湯澤 直美 氏(立教大学コミュニティ福祉学部福祉学科教授)

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