事業報告

■2023年 児童養護施設退所者への支援について

<2023年10月現在の実績報告>

タイガーマスク基金は、皆さまからのご寄付を児童福祉施設から大学進学した新入生68名と進級した学生96名に総額1,120万円を返済不要の支援金として届けました。ご協力いただきました全ての皆さまに心から感謝申し上げます。

 

学年 新入生 2年生 3年生 4年生
給付金額 ¥50,000 ¥50,000 ¥100,000 ¥100,000
2023年 人数 68 36 32 28 164
金額 ¥3,400,000

¥1,800,000

¥3,200,000

¥2,800,000 ¥11,200,000

 

<学生たちからの感謝のお便り>

 

 

 

新入生からの応募数は過去最高に

 

タイガー「進学支援制度」には、全国の児童養護施設出身者から毎年30名程の応募が届いていました。2020年の新型コロナウィルスの感染拡大以降は、アルバイト収入が減少した学生たちからの応募が増加傾向にありましたが、現在はコロナ禍の行動制限も解除され、応募数の増加も落ち着くと予想していたのです。しかし、実際には、68名の学生から支援を求める申請書が届き、応募数は過去最高となりました。41年ぶりの物価高騰が、学生たちの生活に大きな打撃を与えています。

 

 


物価高騰の影響が直撃

 

緊迫する世界情勢の影響を受けて、日用品や食品、光熱費の値上がりが続いています。親を頼ることができず、アルバイトで生計を支えている学生たちは、もともとギリギリの生活を強いられており、数十円・数百円単位の負担でも、日々の生活への影響は深刻です。

タイガーマスク基金が活動を開始した頃には存在しなかった給付型奨学金制度により、児童養護施設の子どもたちの大学進学者が増えてきていることは喜ばしいことです。しかし、学費の制度はあっても、仕送りが全くない10代後半から20代の若者が、たった一人で生活していくことは困難です。

 

 
【月々千円から参加できる「タイガー進学サポーター」】

 

定額(一口千円から)のご寄付を、口座振替でまずは1年間ご継続いただける「進学サポーター」を募集しています。毎月5千円で一人の学生をサポートできます。学生からは年に2回、近況報告のお便りが届きます。(5千円以下の場合は、複数人で一人の学生をサポートします。)学生の進級の状況に応じて、そのまま卒業まで継続してサポートいただける方が多く、2012年からこれまでに8,600万円の支援金を1,046名の学生に届けることができています。

・月々5千円の進学サポーター様を30名
・月々3千円の場合はサポーター50名
・月々千円の場合はサポーター150名

 

「教師になりたい」 「建築家になりたい」 「保育士になりたい」 「医師になりたい」
子どもの数だけ夢があります。タイガーの支援金は、使途を学費に限定せずに、アルバイトを重ねながら勉学に励む学生たちのサポートに役立てられます。

 

まずは1年間、学生をご一緒に見守ってください。
単発のご寄付も大歓迎です。
お申し込みは↓をご参照ください。
https://www.tigermask-fund.jp/donation.html

 

ご無理のない範囲でのご協力をお願い申し上げます。

■2022年 児童養護施設退所者への支援について

<2022年10月末日時点「進学支援」のご報告>

 

学年 人数 支援金 後期支援金 金額計
新入生 41 ¥50,000 _ ¥2,050,000
2年生 36 ¥50,000 _ ¥1,800,000
3年生 28 ¥50,000 ¥50,000 ¥2,800,000
4年生 29 ¥50,000 ¥50,000 ¥2,900,000
医学部6年 1 ¥50,000 ¥50,000 ¥100,000
合計 135 ¥9,650,000

 

タイガーマスク基金は、今年の4月に児童養護施設等の社会的養護の施設から四年制大学に進学した41名と、次の学年に進級できた94名の学生に総額965万円の返済不要の支援金を届けることができました。長引くコロナ禍にも関わらず、子どもたちのためにご支援をお寄せいただいた全ての皆さまに心から感謝を申し上げます。 また、助成金で応援してくださっている団体の皆さま、チャリティ商品の販売でご協力いただいた皆さま、タイガー自販機オーナーの皆さまにも改めて御礼申し上げます。

 

2022年6月8日、参議院本会議で「児童福祉法改正法」が可決され、私たちの悲願であった社会的養護の支援の年齢制限が撤廃されることになりました。都道府県が子ども本人の意見も踏まえ、自立に向けた支援が必要と判断する間は、同じ施設などに暮らせるようになり、一律18歳で施設を退所させるということはしない方針です。

 

しかし、施設には定員があるため、現在でも22歳まで延長できる仕組みはあっても適用されるケースは少なく、実現には、国からの予算や人員のサポートが不可欠です。引き続き、この課題を注視し、子どもたちが安心して社会に巣立っていける仕組み創りのために発信を続けて参ります。

 

新型コロナの感染拡大は収束の兆しがなく、緊迫する世界情勢や円安などの影響により食品や日用品、光熱費の値上げが相次ぎ、仕送りがない学生たちの困難は続いています。 急激な物価上昇により、皆さまの日々の生活にも多大な影響がある中、更なるご支援をお願いすることは大変心苦しい限りです。ただ、急速に進む少子高齢化の日本において、子どもや若者たちの声は政策に反映されにくく、制度を変えるには一定の時間もかかります。タイガーマスク基金としては、引き続き、国際的に見て子ども・子育て関連が少ない現状を変えるべく、国に訴えて参りますが、今すぐ支援が必要な学生たちのために、ご無理のない範囲でご協力いただけましたら幸いです。

 

★進学サポーターのお申し込みは↓
https://www.tigermask-fund.jp/donation.html#kyufu

 

★「クレジットカード」や「振込」による単発のご寄付も受付中↓

https://www.tigermask-fund.jp/donation.html

 

<学生たちからの感謝のお便り>

 

 

<助成金で応援してくださった団体の皆さま(順不同)>

日本労働組合総連合会「愛のカンパ」様
https://www.jtuc-rengo.or.jp/activity/kizuna/campa/ 
公益財団法人 お金をまわそう基金 様         
https://okane-kikin.org/

 

<チャリティ商品の販売でご協力いただいた皆さま(順不同)>


NPO法人日高わのわ会 様            
http://www.tigermask-fund.jp/gift.html
企業組合「宇佐もん工房」様         
http://www.tigermask-fund.jp/gift2.html 
果樹園さかもと 様                        
https://sakamotoorchard.com/
南国にしがわ農園 様
https://www.tigermask-fund.jp/company.html
JAMMIN合同会社 様
https://jammin.co.jp/

 

■2021年 児童養護施設退所者への支援について

<2021年10月末日時点「進学支援」のご報告>

 

昨年に引き続き、2021年も新型コロナウイルスに翻弄された1年となりました。しかし、「困っている学生さんのために」と、たくさんの方々がご支援をお寄せくださり、2021年10月末時点で、児童養護施設等の社会的養護の施設から四年制大学に進学した新入生41名と、進級できた学生104名に総額1388万円の支援金を届けることができました。金額の内訳は下表をご参照ください。

 

学年 奨学金 追加支援金 人数 金額計
新入生 5万円 3万円 41名 328万円
2年生 5万円 3万円 36名 288万円
3年生 10万円 3万円 30名 390万円
4年生 6万円 3万円 28名 252万円
4年生コロナ対応枠 10万円 3万円 9名 117万円
医学部5年生 10万円 3万円 1名 13万円
145名 1388万円

 

経験したことがない社会不安が続く中、それでも、子どもたちや若者たちのことを思い、行動してくださる方々がおられることが本当にありがたく、お礼の言葉が見つからないほどです。あたたかいご声援は、学生たちの心の支えにもなっており、感謝のメッセージが届いております。

 

 


コロナ以前から不安定な生活を強いられてきた若者たち

 

家族と離れ、児童養護施設で暮らした子どもたちは、高校卒業と同時に施設を出ても、実家からの支援は期待できません。確かな後ろ盾がないまま、たった一人で社会に巣立ち、必死に働きながらも、コロナ以前から薄氷を踏むような思いで生きています。厚生労働省が2021年4月に公表された「児童養護施設や里親家庭で育った若者対象のアンケート調査」によると、今の暮らしの困りごとについて「生活費や学費」の工面が34%と最も高く、23%の若者が月々の収支は「赤字」であると回答しています。回答率は2割と低く、アンケートに協力できる余裕がない若者が多かったと考えると、困窮度合はもっと深刻であると推察されます。

 

制度の狭間で困難を抱える学生たちに「追加支援金」を

 

コロナ対策のための「外出自粛」や飲食店を中心とした「営業規制」などにより、アルバイトが予定通りにできなくなったことで、タイガーマスク基金が支援を届ける学生たちの困難は続いています。給付型奨学金に加え、休業支援金や貸付制度など、公的な支援制度もありますが、手続きが煩雑であったり、未成年者は親の同意を必要とする場合もあるなど、家族に頼れない若者たちの実情に合っているとは限りません。

 

タイガーマスク基金では、こうした実情を深刻に受け止め、規定の奨学金に加えて、昨年同様、一人当たり3万円の「追加支援金」をタイガー奨学生145名全員に給付いたしました。これにより、少しでも生活不安が解消されることを願っています。

 

最後になりましたが、助成金で応援してくださっている団体の皆さま、進学サポーターの皆さま、チャリティギフトを購入してくださった皆さま、タイガー自販機オーナーの皆さま、ご支援をお寄せくださった全ての皆さまに心から感謝を申し上げます。「学びたい」という子どもたちが、過剰な努力を強いられることなく、安心して学び、暮らしていける社会創りを実現させるために、今後も努力して参りますので、ご一緒に子どもたちを見守ってくださいますよう重ねてお願い申し上げます。

 

<助成金で応援してくださった団体の皆さま(順不同)>

 

日本労働組合総連合会「愛のカンパ」様
https://www.jtuc-rengo.or.jp/activity/kizuna/campa/ 
公益財団法人 お金をまわそう基金 様          
https://okane-kikin.org/
公益財団法人 葉田財団 様                           
https://hadafoundation.com/
公益財団法人 戸田壽一・成郎育英財団 様 
https://www.t1176foundation.or.jp/

 

<チャリティギフト販売でご協力いただいた皆さま(順不同)>

 

NPO法人日高わのわ会 様             
http://www.tigermask-fund.jp/gift.html
企業組合「宇佐もん工房」様          
http://www.tigermask-fund.jp/gift2.html 
果樹園さかもと 様                         
https://sakamotoorchard.com/

 

■2020年 児童養護施設退所者への支援について

新型コロナウイルスの感染拡大が世界的混乱を招いた今年、タイガーマスク基金が支援を届けている児童養護施設出身の学生たちは、外出自粛や営業時間の影響でアルバイトができなくなりました。学生たちにとってそれは、大学の継続はもちろん、生活破綻の危機に直結しました。大学のキャンパスも閉鎖され、オンライン授業のためのIT機器の購入や通信費は予定外の出費となり、安価な学食も利用できずに、食費を削るしかないという声も聞こえてきました。頼れる実家もなく、仕送りもないために、コロナ流行以前からギリギリの生活を強いられてきた弱い立場である学生たちが、更なる困窮に追い込まれたのです。

タイガーマスク基金では、全ての奨学生に規定の金額にプラスして「一人当たり3万円の追加支援金」と3千円相当の「クオカード」や「テレホンカード」を届けました。通常、新規の奨学金枠には、新入生からの応募しか受け付けていませんが、緊急事態であることを考慮して、学年途中からの応募も受け付けるなど、支援の枠を拡充し、2020年11月末時点で142名の学生に総額1,225万円の支援金とクオカードテレホンカードなどを届けることができました。皆さまのあたたかいご協力に心より感謝申し上げます。

 

<助成金によるご支援>
公益財団法人お金をまわそう基金 様
https://okane-kikin.org/

一般財団法人 戸田壽一・成郎育英財団 様
https://www.t1176foundation.or.jp/

公益財団法人 葉田財団
http://hadafoundation.com/

日本労働組合総連合会(連合)「愛のカンパ」様
https://www.jtuc-rengo.or.jp/

 

<チャリティギフト販売によるご支援>
NPO法人 日高わのわ会 様
http://www.tigermask-fund.jp/gift.html

企業組合「宇佐もん工房」 様
http://www.tigermask-fund.jp/gift2.html

果樹園さかもと 様
http://www.tigermask-fund.jp/gift3.html

 

 

2020年 タイガー進学支援制度
学年 人数 支援金 コロナ対策
追加支援金
4年生 21 ¥60,000 ¥30,000 ¥1,890,000
3年生 28 ¥60,000 ¥30,000 ¥2,520,000
2年生 29 ¥50,000 ¥30,000 ¥2,320,000
新入生 41 ¥50,000 ¥30,000 ¥3,280,000
119 支援金額 合計 ¥10,010,000

 

コロナ対応特別枠  学年途中応募
学年 人数 支援金 コロナ対策
追加支援金
4年生 2 ¥100,000 ¥30,000 \260,000
3年生 12 ¥100,000 ¥30,000 ¥1,560,000
2年生 9 ¥50,000 ¥30,000 ¥720,000
23 支援金額 合計 ¥2,540,000

 

コロナ緊急支援 人数 支援金 一人当たり
クオカード 142名の学生 ¥100,000 ¥3,000 ¥426,000
テレホンカード 142名の学生 ¥100,000 ¥3,000 ¥426,000

 

 

全てがコロナのせいではなく、元々、学費の高騰や高等教育に対する公的支出の低さ、奨学金制度の不十分が原因です。経済協力開発機構(OECD)の調査で、国内総生産(GDP)に占める教育機関への公的支出の割合を比較しても35カ国中、日本は最低レベルであり、高等教育は家計で負担している割合が高いことになります。親の収入で進路が左右されるということは、家族に頼れない社会的養護の子どもたちの教育の機会が保証されていないことに他なりません。コロナによってあぶりだされたこの現実を広く発信し、この国に生まれた全ての子どもたちが安心・安全に暮らし、等しく教育を受けられる社会創りのために努力して参りますので、引き続きのご理解をよろしくお願い申し上げます。

 

 

■2019年 児童養護施設退所者への支援について

今年も「児童養護施設」から四年制大学に進学した学生121名(新入生34名+継続支援学生87名)に692万円の奨学金を贈ることができました。

 

■これまでに支援を届けた学生の出身地域と人数

学生の出身地域 北海道・東北 関東 中部 近畿 中国・四国 九州・沖縄 支援を届けた学生の数
2012年 0 8 2 7 0 5 22
2013年 1 15 3 6 0 5 30
2014年 3 18 7 4 4 12 48
2015年 2 35 12 6 2 14 71
2016年 8 42 14 15 4 17 100
2017年 9 51 22 21 4 16 123
2018年 10 48 17 25 5 6 111
2019年 11 54 15 30 6 5 121
支援を届けた学生の数 44 271 92 114 25 80 626

 

2010年暮れに日本中の注目を集めた「タイガーマスク運動」の記憶も薄れ、自然災害等も多発していることから、児童福祉分野に寄付を継続して集めていくことは容易ではありませんが、タイガーマスク基金の活動に賛同いただいている方々のお力により、のべ626名の学生に支援を届けることができております。


たくさんの皆さまが、子どもたちの進学問題に関心を持ってくださったおかげで、2017年にようやく公的「給付型奨学金」制度が実施され、今後は高等教育の無償化も予定されており、児童養護施設の子どもたちの進学環境も少しずつ改善してきました。しかし、学費のサポートはあっても、仕送りが望めない学生たちにとって、働きながら大学に通う困難さは続いています。タイガーの支援金は、使途を授業力に限定していないため、パソコンやスマートホンの購入、教育実習や就職活動に必要なスーツの購入や交通費、病気でアルバイトができない時の補助など、様々な用途に役立てられています。


助成金で応援してくださっている団体様(※1参照)、進学サポーターの皆さま、タイガー賛助会員の皆さま、チャリティギフト(※2参照)ご協力くださった皆さま、自販機オーナー様、ご寄付をお寄せくださったすべての皆さまに心から御礼申し上げます。

 

<※1:助成金で応援くださっている団体様>

公益財団法人お金をまわそう基金 様

https://okane-kikin.org/contribution/415

一般財団法人 戸田壽一・成郎育英財団 様

https://www.t1176foundation.or.jp/philosophy/

公益財団法人 葉田財団

http://hadafoundation.com/

日本労働組合総連合会(連合)「愛のカンパ」様

https://www.jtuc-rengo.or.jp/

 

<※2チャリティギフト販売協力企業様>

NPO法人 日高わのわ会 様

http://www.tigermask-fund.jp/gift.html

企業組合「宇佐もん工房」 様

http://www.tigermask-fund.jp/gift2.html

果樹園さかもと 様

http://www.tigermask-fund.jp/gift3.html 

 

 

■卒業した学生たちからの感謝の声とアンケート結果


タイガーマスク基金の進学支援制度を利用した学生たちのアンケート結果を2年分比較して調査しましたので

添付PDFをご確認ください。経済的なサポートだけでなく、皆さまのあたたかいお気持ちが学生たちの大きな励みになっております。本当にありがとうございます!

 


2017年度&2018年度卒業生アンケート結果(→PDF)

 

・あたたかいご支援があったからこそ生きていけると切に思います。

全ての子どもがいきいきと人生を送れるような仕事をしたいです。

就職してお金に余裕ができたら恩返しします。

 

・多額な費用を4年間ご支援いただきありがとうございました。

おかげさまで大学進学ができ、卒業できました。

私も成長し、世の中に返していきたいです。ありがとうございます。


・今までのご支援ありがとうございました。

大学に通えて「うれしかった」です。

 

・この4年間、苦しく大変なことばかりではありましたが、友人や施設の先生、そしてタイガーマスク基金の皆さまをはじめとするたくさんのご支援のおかげで無事乗り越えることができました。これから先、より困難なことがあるとしても

この経験をバネに頑張ってまいります。


・おかげさまで、4年間大学に通うことができ、児童養護施設の職員になりたいという夢がかないました。

子どもたちと過ごすうちに、この仕事のやりがいも見つけることができました。

これからもたくさんの壁にぶつかると思いますが、笑顔で楽しんで仕事をしていきたいと思います。

本当にありがとうございました。


・大学と生活の両立は大変でした。そんな時に、タイガーマスク基金に出会えたことは

かえがたい出来事でした。ご支援ありがとうございました。

 

・皆さまのおかげで無事に大学を卒業し、就職をすることができました。

私がサポーターの皆さまからいただいた支援は経済的なものだけではありませんでした。

サポーターの方からお手紙をいただき、その内容に元気をもらい前を向くために読み返すことがありました。

「自分のことを気にかけてくれる方がいる」

ということを確認できる機会を得たことは、

大学を卒業するうえで大きな励みになっていました。

本当にありがとうございました。

 

・卒業式当日は「総代」として壇上に上がらせていただきました。

学業と生活を両立させることができたのも皆さまのおかげだと思っています。

感謝の気持ちでいっぱいです。


・私が頑張る原動力の一つでもありました。このことは一生忘れることはありません。

これからは自分が支える側に立ちたいと思います。

 

・高校の時に貯金したお金やアルバイトのお金だけではやりきれない部分があり

4年間大学に通うことができるのかとても不安でした。タイガーマスクさんのおかげで

学費や生活費に充てることができました。とても感謝しています。本当にありがとうございました。

 

・皆さんのおかげで大学進学し、「大学院」にまで進むことができました。本当にありがとうございました。

 

・会ったこともない一学生の私に多大なるご支援をくださり、本当にありがとうございました。

金額以上に「支援をしてくださる方がいるんだ」ということが何より心の支えとなりました。

 

・大学時代の4年間はとても充実したものでした。

学びだけでなく、様々な経験や多くの人との出会いも、皆さまのご支援のおかげです。

将来、私自身がサポーターになって、このような制度に貢献したいです。


・4年間支えてくださりありがとうございました。私は今、児童養護施設で働いていますが、子どもたちの進路支援に対する様々な課題や現状を目の当たりにしています。タイガーマスク基金のような

支援が増えていけば、子どもたちももっと進路について向き合うことができると感じています。


・皆さまのご支援により大学四年間を有意義に過ごすことができました。

卒論で忙しくアルバイトが出来なかった時期も、ご支援のおかげで学業に専念することができました。

本当にありがとうございました。


・大学も無事卒業し、希望した会社に勤めることができました。仕事にも職場の方々にも恵まれ、毎日楽しいです。

これも支援してくださったサポーターの方々のおかげです。本当にありがとうございました。

 

・皆さんのおかげで自分の将来への選択肢を増やすことができました。

素晴らしい奨学金制度をつくっていただき本当にありがとうございます。


・第一志望の企業にも就職でき、大変ながらもとても充実した社会人生活を過ごせています。

大学時代、くじけそうだった時、サポーターの方々からのお手紙で「もうひと踏ん張り」することができました。

それが現在の私につながっています。今までご支援いただきありがとうございました。


・大学に通えたのも、しっかりと働くことができているのも皆さまのおかげです。本当にありがとうございました。

 

・物心ついた時に施設にいると自覚し、傷つき、涙を流したこともあります。

大学生活は人生の中で一番「一人の人」として有意義に過ごすことができました。

支援していただいて本当にありがとうございます。

 

■2018年 児童養護施設退所者への支援について

2018年は公募により、児童養護施設や自立援助ホームなどの社会的養護の施設から4月に四年制大学進学した新入生32名と、継続支援を届けている学生79名、合計111名に858万円の支援金を届けることができました。「進学サポーター」の皆さま、ご寄付をいただいた皆さま、助成金を給付いただいた「連合・愛のカンパ」様、「公益財団法人お金をまわそう基金」様、「一般財団法人葉田財団」様、チャリティギフトで応援いただいた「日高わのわ会」様、「宇佐もん工房」様、「果樹園さかもと」様、「募金対応型自動販売機 でご協力いただいたサントリー様、キリンビバレッジ様、自販機オーナーの皆さま、タイガー「賛助会員 の皆さまに心より御礼申し上げます。

 

■支援金の内訳

新入生 初年度支援金12万円×32名 384万円
2年生 支援金6万円×26名 156万円
3年生 支援金6万円×37名 222万円
4年生 支援金6万円×16名 96万円
2018年11月末日時点 進学支援金 計 858万円

 

■これまでに支援を届けた学生の出身地域と人数

学生の出身地域 北海道・東北 関東 中部 近畿 中国・四国 九州・沖縄 支援を届けた学生の数
2012年 0 8 2 7 0 5 22
2013年 1 15 3 6 0 5 30
2014年 3 18 7 4 4 12 48
2015年 2 35 12 6 2 14 71
2016年 8 42 14 15 4 17 100
2017年 9 51 22 21 4 16 123
2018年 10 48 17 25 5 6 111
支援を届けた学生の数 33 217 77 84 19 75 505

 

2018年には、大学4年間の継続支援をスタートさせてから初めての卒業生を送りだすことができ、33名のうち3名が成績優秀により「大学院」に進学できていることが分かりました。アンケート調査の結果、回答があった卒業生の全員が、「タイガーマスク基金の進学支援制度は、彼らの大学生活の継続に「とても役に立った」と答えてくれました。その理由の上位3項目は以下の通りです。

 

  1・返済不要であること(60%)
  2・近況報告を行うことで、4年間の継続支援が必要であること(30%)
  3・手続きのために退所した施設に相談ができること(5%)

 

 「自由コメント」として、「今でも施設と連絡がとれるのは、タイガーマスク基金のおかげだと思っています」という回答がありました。施設を退所してしまうと、若者たちからは施設に連絡する機会はあまりなく、疎遠になってしまうと困難に直面しても相談できないことが多いことから、タイガーマスク基金の進学支援制度は、退所後もあえて施設の担当者を通じて手続きする仕組みが、施設側にとっては書類の準備を通じて、学生たちの様子を把握でき、学生たちにとっては手続きを通じて、担当者に相談するきっかけとして機能していることが分かりました。

 

「大学生活の中で一番大変だったことは何ですか?」という問いの回答は以下となりました。

 

 1位 学費や家賃、生活費などの経済的問題
 2位 学 業
 3位 アルバイトと大学の両立
 4位 一人暮らしの生活(自炊や身の回りのことを自分でやること)
 5位 学校や友人、アルバイト先での人間関係
 6位 その他(賃貸契約の保証人、家族との関係)

 

今から約50年前、国立大学の授業料は年間約1万2000円程度でしたが、1970年代から90年代にかけて、日本の大学授業料は高騰していきます。現在の国公立大学は入学関連だけでも平均約70万円、在学中に年間約109万円かかり、4年間で合計約500万円にもなります。OECD加盟国において、国内総生産(GDP)のうち小学校から大学までの教育機関に対する公的支出の割合を見ると、日本は2.9%で比較可能な34か国中で最下位と教育に関わる費用が公的資金で賄われる割合が低く、高い学費を家庭が負担している実態が垣間見えます。私たち自身も、親に学費や家賃・光熱費、生活費など多くを頼りながら、社会人となりましたが、それが一切できない施設出身者に対しては、更なるご理解とご協力をお願い申し上げます。

 

★ご支援は↓から
http://www.tigermask-fund.jp/donation.html 

 

★2018年3月卒業生(2014年4月大学進学者)のアンケート調査結果は↓

 

平成28年度 児童養護施設退所者への支援について

 

平成27年度 児童養護施設退所者への支援について

 

平成26年度 児童養護施設退所者への支援について

 

平成25年度 児童養護施設退所者への支援について

 

平成24年度 給付状況報告

 

平成23年度 給付事業について

 

福島県児童施設への寄付について

 

テレカプロジェクトについて

 

収支報告

ページトップへ